続々唐獅子の独語
方言は面白い(十一)
ウチナーグチェー イーリキムン(十一)
| 雨はどこにでも公平に降ると言う事を | アメー マ-ンカイン ワキヒダテー ネーラン グトゥ フィン リセー |
| 「雨は罪人の上にも降る」と言い | 「アメー トゥガニン ヌ イーンカイン フユン」リ イチ |
| 多数決は昔でもあった | ンナシ キミラナ リセー |
| 尚円時代の 老臣の一言 | ンカシ ショウエン ヌ ヤクミー ヌ チュクトゥバン カイ |
| 「多きに片付けること」と言う | 「ウフサ ニ カタジキールー」ンディ イユイ |
| 酒色におぼれるなとのいましめを「色は抜刃 酒は毒薬」と言い | イルグトゥ ンカイ ンブリーナ リセー 「イルヤ ヌジガタナ サキヤ ドゥクグスイ」リ イチ |
| 十人十色独断はよくないとのいましめを | ドゥーカッティー ヤ トゥーラン リセー |
| 「十本の指は同じ色ではない」と言う | 「トゥー ヌ イーベー ユンタケー ネーラン」ンディ イユイ |
| 実る程頭のたれる稲穂かなと言う事を「実が入れば首が折れる」と言い | ユカトール ンネー トーリートォーン リセー 「ミー ヌ イラワ クビ ウーリリ」リ イチ |
| 世の中は持ちつ持たれつと言う事を「片手では音は出ない」と言う | ユヌナカー チュイ ダシキ ダシキ リセー 「カタディー セー ウトォー ンジラン」ンディ イユイ |
| 見ず知らずの人との一期一会を「行き逢えば兄弟」と言い | ミジシラン チュ トゥ ウミーチキラン ヨーイ アーイセー 「イチャリバ チョーデー」リ イチ |
| 短気は損気と言う事を「短気 腹立ち ケガの元」と言う | タンチ シーネー スンナヤー リセー 「タンチ ハラダチ キガヌ ムトゥ」ンディ イユイ |
| 少ない経費で大もうけすることを「とびはぜで鯛をつる」と言い | ムトゥシノー イキラサシガ ウーモーキ シーネー 「イーブー サーニ タマン チュン」リ イチ |
| あまってしまうのは結局足りないと言う事を | アマレー カラー マーガラー ウティ フスクソーサ リセー |
| 「あまりは不足のためし」と言う | 「アマイ ヤ フスク ヌ タミシ」ンディ イユイ |
| 噂の人が突然現れる場合「魂が向って居た」と言い | サタ ソール チュ ヌ ミーヌメー ンカイ アラワリーネー 「マブエー ンカトーテーサ」リ イチ |
| 噂をすると軒下に本人が居ると思え | チュ ヌ クトゥ イーネ カジラン カイ ウンディ ウムレー リセー |
| 「人の噂は雨垂れの下」と言う | 「チュ ヌ ウワサ ヤ アミダイ ヌ ヒチャ」ンディ イユイ |
| よく働く女も尻軽女も同じく「お尻が軽い」と言い | ソーイラーイナグン ソーイランイナグン ユヌグトゥ 「チビガッサン」リ イチ |
| 現代の親たちにその自信ありやいなや「親を見習え」と言う | ナマジブンヌ ウヤヌチャーガ カンシ イヤリーガスラ 「ウヤ ウーリ クヮ」ンディ イユシ |
| とっさの対応は女性にかぎると言う事を | カンシーネー カンナイン リル バーエー |
| 「急の思いつきは女性がいい」と言い | 「アッタ ジンブノー イナグ ヌ マシ」リ イチ |
| 三本の矢の沖縄版を「兄弟力を合わす」と言う | ウチナー ウティ ヌ サンボンヌ ヌーヤ 「チョーデークナバイ」ンディ イユイ |
| 沖縄人ののんびり根性には「明日があるさ」と言い | ウチナーンチュ ヌ ユーユートゥ ン カエー 「アチャン ヒー ヤ アン」リ イチ |
| 一旦悪に染まるとなかなかおちないと言うのを | ヤナムン トゥ グーナイネー ムドイグリサン リセー |
| 「水は洗っては飲めぬ」と言う | 「ミジ ノー アラテー ヌマラン」ンディ イユイ |
| 下手な鉄砲も数打ちゃあたると言うのを | ティーヨーサ ティン カジウフサレー アタイン リセー |
| 「十匹釣れば一匹はメバル」と言い | 「トゥー クヮーセー ティーチェー ミーバイ」リ イチ |
| 火のない処に煙は立たぬと言うのに | ヒーヌネーン トゥクルン カイ キブシ ヌ タチュミ リセー |
| 「打たない鐘は鳴らない」と言う | 「ウタン カニ ヌン ナユミ」ンディ イユイ |
| 舌禍となったりおサツが飛んだりする事を | クチ トゥ ジンブクル ヌ アチーネー イークトォー ネーラン リセー |
| 「口と巾着は閉めた方がよい」と言い | 「クチ トゥ キンチャク ヤ ミチーシガ マシ」リ イチ |
| 一点の非の打ち所もない潔白な人の事を「錆も罪科もない」と言う | ヒーヒナン ネーン チュ ニ ウヤマーリール チョー 「サビ ン トゥカ ン ネーラン」ンディ イユイ |
| 衆目は絶えず見て居ると言う事を「世間は目」と言い | シキンウマンチョー ユー ンーチョーミセーン リセー 「シキノー ミー」リ イチ |
| 早めに処理せぬと命とりになると言う事を | ヘーベートゥ ティーウタントォー ヌチミニカカイン リセー |
| 「負債と病気は隠すな」と言う | 「シー トゥ ヤンメー ヤ カクスナ」ンディ イユイ |
| 腕の毛が総立ちする事を「鳥肌が立つ」と言い | ケンナ ヌ キー ヌ タチュセー 「キーブルダチャー」リ イチ |
| 身体がふるえて止らない事を「貧乏ゆすり」と言う | ヒサ フトゥフトゥー ヌ トゥマラン ナイセー 「チンシ ガクガクー」ンディ イユイ |
| 失神する事を「無心持」と言い | キー ウシナティ ブットォー リーセー 「ブチクン」リ イチ |
| 胸の動悸の事を「ガタつく」と言う | ンニ ダクダクー スセー 「ダクミチュン」ンディ イユイ |
| のぼせる事を「脳あがり」と言い | ヌブシーシンカエー 「ノーアガイ」リ イチ |
| めまいの事を「目くらみ」と言う | チー ミングヤー ン カエー 「ミークラガン」ンディ イユイ |
| 頭がガンガンする事を「生頭痛」と言い | チュブル ヌ ガンガン ヤムセー 「ナマ チュブル ヤン」リ イチ |
| 破傷風の事を「冷気が入る」と言う | ハショーフー ン カエー 「ヒジュイ イーン」 ンディ イユイ |
| お年寄りの口ぐせは「我々の若い頃は」と言い | ウトゥスイ ヌ ユーイミセーセー 「ワッターガ ワカサタイネー」リ イチ |
| お年寄りの小言は「この老境になっても」と言う | ウトゥスイ ヌ スルゴーグチグヮー ヤ 「クヌ チャ ナルマディン」ンディ イユイ |
| お年寄りにとっての禁句は「いい年をして」の一言 | ウトゥスイ ンカイ イチェー ナランセー 「トゥシ ナ ムンヌ」リヌ チュクトゥバ |
| お年寄りにとっての歓喜は「生涯現役」の一言 | ウトゥスイ ヌ ウッサ シミセーセー 「ナママデー セイネン」リヌ チュクトゥバ |
| 植物にあらわれる特殊な現象を「突然変異」と言い | ナイムン ヌ ナイヤンジャー ン カエー 「タナガーイン」リ イチ |
| 急に態度が変る事を「変身する」と言う | アッタニ ショー シジヤマ ヌ カワイ セー 「イルミガーイ」ンディ イユイ |
| 三月頃吹く季節風を「東風吹き」と言い | サングヮチ グル フチュル カゼー 「クチブチャー」リ イイ |
| 人前で自慢する事を「大口をたたく」と言う | チュ ヌ メー ウティ ドゥ フミー スセー 「クチブーチ」ンディ イユイ |
