琉球語の美しさ
局、首席は新しい方言
局長は新しい方言である。ちょっと礼を失するような標題だが、御赦し願いたい。局長といえば大臣の下である。郵便局長もあるにはあるが。局は平安時代は「つぼね」と読み女官の部屋であった。髭づらにはふさわしくない言葉であったがいつのまにか男がのさばって局長を独占してしまった。沖縄の局長は主席の下にいる。どこの県をさがして見ても、こんな局長はいない。アメリカ統治のおとしごである。東京の真中では通用しない、沖縄独特の意味を持つ。戦果と同じく戦後新たに派生した意味である。「君の家に明日来るよ」ということは人々は問題にもするし方言的なつかい方だと気もつく。局長が地方的な意味を持っているとはほとんど誰も気がつかない。こういう地方的な意味の転化は絶えず行われており、厳密には方言である。その意味で方言は絶えず生れつつある。