琉球語の美しさ

タードーシ<田の土をもりあげてつくる畑>

田の稲を刈り上げてしまうと、田の中に土をもりあげて、土饅頭のようにして畑をつくる。それをタードーシという。水のすくないあギータ<水の浅い田>はこうしてにわかに畑にかわってしまう。パニーヂターブく<羽地田圃>に行くと、このタードーシが見渡す限りつづいていた。多くは芋を植えた。そこからとれる芋はやわらかく美味だった。タードーシうムといった。パニーヂターブくでとれたタードーシうムは、今帰仁にまで運ばれて来た。小学校生となり、新学期に、名護まで教科書を買いに歩いて行ったが羽地田圃を通るたびに、あの芋の味を思い出した。伊豆味から持って来るちンヌく<芋の一種>も山家の味があっておいしかった。

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