琉球語の美しさ
シかーラセン〈やかましい〉
首里方言では、シカラーサンは「さびしい。寂寥としている」の意に用いられる。しかし、今帰仁村与那嶺では、やかましい、うるさいの意にも用いられる。子供ががやがやさわいで、うるさくやかましいとき、シかーラサーヌ あマーカてィ ヒけー〈うるさくて、あちらへ行け〉という。さびしい意にも用いられる。タルン ウラーヌ シかーラサヌ〈誰もいなくてさびしい。〉ちムシかーラセン〈肝さびしい うらさびしい〉は、さびしいの意だけに用いられて、やかましい意はない。
『全国方言辞典』「せからしい □形 ①せわしい。いそがしい。筑後久留米(浜萩補足)・和歌山・大阪・神戸・淡路島・愛媛県周桑郡・九州。②うるさい。やかましい。九州。③きまりわるい。恥ずかしい。対馬。④こせこせした。けちくさい。『セカラシィー人』九州(日葡辞典)。」
『宮崎県方言辞典』「せからしい うるさい。やかましい。『日曜はいやど子供のセカラシさ』(6)西臼―日之影。延岡市(5)。児湯―川南。西都市。宮崎市。宮崎市(史)。宮崎郡。東諸県郡。諸県地方。都城市(史)。広く県下につかわれている方言のひとつ(6)。」