琉球語の美しさ

ミーガー フくーリン

ミーガー フくーリン〈眼の皮がおこる〉「おこる」は、たれさがっていたのが、もちあがる意である。
食にうえて、まぶたもおもく、眼を開けることが出来ない。ミーヌペン うイうースラヌ〈眼の蠅も追えない〉、飢えつかれたそんなとき、たまたまおいしいのにありつけて、まぶたがどうやらひらく。マンたー〈まぶた〉は、開閉出来る活用にみちたものであるが、その力をすっかり失って、ただ肉としてたれさがっているのが、ミーガー〈眼の皮〉である。ミーガー フくーリン〈眼の皮がおこる〉とは、そのときの、貧しい百姓たちの蘇生のよろこびがただようことばである。

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